【NFTガス代節約術】発生する理由や高い時間帯、相場や安くする方法を解説

NFTのガス代とは?
NFTのガス代とは、イーサリアムのようなブロックチェーン上でトランザクション(NFTの作成、購入、売却など)を実行するための手数料のことを指します。
このガス代はネットワークの混雑度やトランザクションの複雑さにより変動し、マイナー(ネットワークを運営・管理する人々)への報酬となります。
- イーサリアム=ネットワークのサービス名
- ブロックチェーン=ネットワークのシステム
- マイナー=運営
- ガス代=ネットワークの手数料。料金はネットワークごとで変わる。※ガス代は数量関係なく、回数をどう減らすかを考えることで節約が可能。
ざっくり言うと
TwitterやYouTube(サービス名)を利用するためのインターネットやサーバー(システム)を「管理してくれる人々(運営)に払うお金(手数料)。



厳密に言うと違う部分も出てくるし、上記はあくまでガス代に焦点を当てた上での言い換え・言い回しなのでその点は注意してくれ。ただ、なんとなく理解する上ではこれで十分だろう。ちなみにネットワーク手数料でピンとくる人はそれで十分だ。
ガス代が発生する理由
ガス代はイーサリアムネットワークで取引を処理するためのコストです。
マイナー(取引を確認し、ブロックチェーンに追加する人々)にはエネルギーや時間がかかります。
ガス代はマイナーがその労力に対して報酬を得るため、またネットワークの混雑を制御するために存在します。



こっちか上の例のどっちかでなんとなく理解してくれれば良い。
イーサリアム以外だとガス代とは言わない?
「ガス代」という用語は主にイーサリアムブロックチェーンに特有のものです。
これはイーサリアムネットワーク上でスマートコントラクトを実行するためのコストを指します。
しかし、他のブロックチェーンネットワークでもトランザクションを処理するための手数料は存在します。
例えば、ビットコインネットワークでは「マイニングフィー」や「トランザクションフィー」と呼ばれる手数料が存在します。
これらはイーサリアムのガス代と似た目的で設定されていますが、名前や計算方法が異なる場合があります。



NFTの取引では主にイーサリアムが利用されるのでガス代が有名だが、ネットワーク手数料自体はビットコインなど他の通貨にも存在する。ちなみに当サイトではわかりやすくするために総じてガス代と表現することが多いが、厳密には違うこともあるのでその点は注意してくれ。
ガス代が発生するタイミング
ガス代は主に以下のタイミングで発生します。
仮想通貨(イーサリアムなど)が移動する(送金・入金)時
NFTを購入するために必要なイーサリアムなどの仮想通貨(暗号資産)を移動する際にはガス代(ネットワーク手数料)が発生します。
仮想通貨はウォレット(デジタル財布)を介して移動(入金・送金)しますが、この際にガス代が発生します。
ウォレットには暗号資産(仮想通貨)取引所が管理するウォレットがあったり、メタマスクなどの個人が管理するウォレットがあります。
暗号資産(仮想通貨)取引所を介する場合はガス代を取引所が負担してくれることがありますが、ガス代を負担してくれないところでの取引、メタマスクを利用した上での移動(入金・送金)は基本的に全て自己負担になります。



仮想通貨取引所の「仮想通貨の入金・送金が無料!」は「ガス代を負担しますよ!」ということでもある。ただ、もちろん取引所ごとで条件は違う。
NFTが移動する(送る・受け取る)時
NFTが移動する際にもガス代(ネットワーク手数料)が発生します。
たとえば、NFTマーケットプレイスでNFTを購入した場合、そのNFTは売り手のウォレット(デジタル財布)から買い手のウォレットへと移動します。
この際もガス代が発生します。
また、自身のNFTを他人に送る(ギフトする、売るなど)場合も同様に、そのNFTの移動を処理するためにガス代が発生します。
このガス代はトランザクションを行う人(NFTを送る人)が支払います。
つまり、イーサリアムのブロックチェーン上でNFTを移動させるたびに、その取引を確認・記録するためのガス代が必要となります。



NFTの取引ではほぼガス代が発生する。
NFTを作る時
NFTを作る(ミントする)際、それをイーサリアムのブロックチェーンに登録する作業が必要です。
この作業を確認・記録するマイナーへの報酬として「ガス代」が発生します。
つまり、NFTを作るたびにこのガス代を支払う必要があります。



自分でNFTを作って出品する場合でもガス代は必要になる。
ガス代を節約する方法
ガス代を節約する方法は以下の通り。
ガス代が高くなる時間帯を避ける
イーサリアムのガス代はネットワークの混雑具合により変動します。
混雑する時間帯や曜日を避けることでガス代を節約できます。
つまり、ネットワークが比較的閑散としている時間帯に取引を行うことで、ガス代を抑えることが可能です。
一般的にアメリカやヨーロッパが主な活動時間(昼間)である時間帯はネットワークが混雑し、ガス代が高くなる傾向があります。
これを日本時間に換算すると、混雑する時間帯(高くなりやすい)は大体夜間から早朝(日本時間の19:00から翌日の5:00)となります。
逆に、ガス代が比較的安くなりやすい時間帯は日本時間の昼間(日本時間の9:00から17:00)となることが多いです。
曜日は関係ある?
イーサリアムのガス料金については、特定の曜日が常に高い、または常に低いといった一貫した週間パターンは確立されていません。
なので基本的には曜日は気にしなくていいですが、大きなイベントが起きているかどうかには注目しておく必要があります。
ただし、これは一般的な傾向であり、日々変動します。
具体的なガス代を確認するには、イーサリアムのガス料金をリアルタイムで表示するウェブサイトを利用することをおすすめします。





出来るだけ大きなイベントを避けつつ、基本的には昼間に取引を行うことでガス代を節約出来る。
手数料の安い取引所を使う(仮想通貨取引所)
ガス代を節約する一つの方法は、取引手数料の低い暗号資産(仮想通貨)取引所を利用することです。
各取引所には独自の手数料体系があり、これがガス代に影響します。
したがって、手数料の低い取引所を選ぶことで、トランザクション全体のコストを抑えることが可能です。
ただ、取引所を介さない直接的な送金やNFTの作成・取引などの操作は、それを承認し記録するマイナーへ直接ガス代を支払う必要があります。
取引所の手数料が適用されるのは取引所を介した取引だけで、取引所を通さない取引に関しては取引所の手数料は関係ありません。



つまり、これは「仮想通貨取引所を介した仮想通貨の入金・送金に関してのみ言える節約術」ということだ。
取引の処理速度を落とす(マーケットプレイス)
NFTマーケットプレイスの取引処理速度を落とすことで、ガス代を節約する方法もあります。
イーサリアムでは、ガス代は取引の処理速度(プライオリティ)に影響します。
つまり取引を早く処理してほしい場合、より高いガス代を払う必要があります。
反対に処理速度を落とし、少し待つことが可能な場合はガス代を下げることが可能です。
例えばOpenSeaの場合は以下の3つから処理速度を選択することが出来ます。
- High(早い)
- Medium(普通)
- Low(遅い)
マーケットプレイスなどでは、このように処理速度を自分で設定することができる場合があります。



急いでいる時以外は遅い(Low)設定にしておこう。
自動ではなく自分でガス代を設定する(メタマスク)
メタマスクの場合、ユーザーは自由にガス代(ガス価格)を設定することが可能です。
メタマスクから提示されるガス代見積もり(デフォルト)は、確実なトランザクション(取引)を想定しているので高めに設定されています。
そのため、自動設定ではなく自分で設定することでガス代の節約が可能です。
自分でガス代を設定する方法としては、メタマスクの3段階設定で「低」に設定するか、サイトなどを利用して相場をチェックし、そこから適切なガス代を手動で入力します。






しかし、ガス価格を低く設定すればするほど取引が承認されるまでの時間は長くなります。
また、あまりにも低く設定しすぎると取引がキャンセルされ、ガス代(手数料)だけ取られてしまうことがあるので注意が必要です。



手動の設定はある程度の知識が必要だ。適当に低くしすぎるのは本当にやめた方がいい。
イーサリアム以外のブロックチェーンを利用する
イーサリアム以外のブロックチェーンを利用することもガス代節約の一つの方法です。
例えば、MATIC(ポリゴン)は取引コストが極めて低いという特性を持っています。
イーサリアムと互換性のある設計をされているため、イーサリアム上で動作するアプリケーションを簡単に移行することができます。
そのため、高額なイーサリアムのガス代を避けつつ、同様の機能を利用することが可能です。
ただし、使用できるマーケットプレイスやサービスが限られる可能性がある点は留意が必要です。
MATICにはポリゴンチェーンのMATICとイーサリアムチェーン(ERC-20規格)のMATICの2種類があります。
ガス代安いのはポリゴンチェーンのMATICの方で、こちらはガス代としてMATICを支払います。
イーサリアムチェーン(ERC-20規格)のMATICのガス代はETHなので、こちらを使ってもガス代の節約にはなりません。





ちなみに国内の仮想通貨取引所で取り扱っているMATICはイーサリアムチェーン(ERC-20規格)のMATICが多いので注意が必要だ。
まとめ
上記の内容を簡単にまとめると以下の通り。
- ガス代とはネットワークを管理する運営に支払うネットワーク手数料。
- ガス代は仮想通貨やNFTの移動、またはNFTを作成する時に発生する。
- ガス代は9:00~17:00の利用、手数料の安い取引所の利用、処理速度を遅くする、MATIC(ポリゴン)を使うなどで節約出来る。



今回はあくまでわかりやすさ重視なので、厳密に言うと違う捉え方になってしまう部分もある。細かい部分やさらに詳しく知りたい場合は他で調べてくれ。