Ledger Nano(レジャーナノ)の安全性は?特徴や「S Plus」と「X」の違い/使い方

Ledger Nanoとは?


仮想通貨やNFTをオフラインで管理出来るハードウェアウォレット
仮想通貨やNFTを管理するためのウォレットは多くの種類に分けられていますが、大まかに分けると以下の通り。
- 自分で管理するタイプor管理してもらうタイプ
- オンライン上で管理orオフラインで管理
Ledger Nanoのようなハードウェアウォレットはオフラインで自分で管理するタイプにあたります。



ウォレットは種類分けが多くかなりややこしいが、ざっくりいうとこんな感じだ。詳しく知りたい場合は以下の記事を参考にしてくれ。


メタマスクなどに比べてハッキングリスクを大幅に軽減出来る
メタマスクなどのオンライン上のウォレットはハッキングのリスクが常に存在します。
しかし、Ledger Nanoはオフラインでデータを保管するため、インターネット上のハッカーから遠ざけることが可能で、ハッキングのリスクを大幅に抑えられます。



オンライン上で管理している場合は常にハッキングのリスクと隣り合わせだ。
高額NFTや大量の仮想通貨を保管しておくのに最適
資産の価値が高くなるほどセキュリティの重要性は増します。
高額のNFTや大量の仮想通貨を持つユーザーにとって、Ledger Nanoはその資産を安全に保護する手段として最適です。
ハッキングのリスクを最小限に抑え、安心して資産を管理できます。



逆に言えば、少額しか取り扱わない場合はLedger Nanoなどのハードウェアウォレットはそこまで必要というわけではない。
安全性について


2014年のリリースから一度も不正にハッキングされたことがない
2014年のリリース以降、Ledger Nanoはその堅牢なセキュリティにより一度も不正なハッキングに遭遇していません。
これは、秘密鍵がデバイス内で完全に隔離されているため、オンライン攻撃者からのアクセスが不可能であることを示しています。
これにより、Ledger Nanoは信頼性の高いハードウェアウォレットとして認識されています。



注意点としては、これはあくまでハッキングについての話で、フィッシング詐欺などは別だ。フィッシング詐欺はハードウェアウォレットを使ったところで防げる確率は全く下がらない。
高級ブランドのFendiや人気サービスとコラボ/提携している
Ledger Nanoはこれまでに高級ブランドのFendiや、国内BCG(ブロックチェーンゲーム)の元素騎士オンラインなどともコラボしています。
特にFendiとのコラボはそのサービスや商品が独特で高品質であることの証となり、消費者にとっての魅力や信頼性を増強します。



そもそもレジャーは国内人気No.1のハードウェアウォレットなので、その時点で信用性はかなり高い。
Ledger Nanoの特徴


完全日本語対応で国内人気No.1
「Ledger Nano(レジャーナノ)」シリーズは国内で最もユーザー数が多く、国内人気No.1のハードウェアウォレットです。
取扱説明書やサポートページ、フォーラムなども完全日本語対応で、問い合わせなども日本語で返ってくるのも強みです。
主要チェーンには全て対応&対応通貨/トークン5,500種類以上
「ビットコイン(BTC)」や「イーサリアム(ETH)」など主要チェーン(ネットワーク)には全て対応していて、対応通貨/トークンは5,500種類以上。
日本でよく使われる「リップル(XRP)」にも対応していることも特徴的です。
ステーキング(仮想通貨を増やせる)サービスにも対応
仮想通貨はステーキング(預けて金利を得るような仕組み)で資産を増やすことが可能です。
ステーキングを行う際、基本的には取引所に資産を預ける必要があるので、取引所がハッキング被害に遭った場合は資産を失うリスクがあります。
しかし、ステーキング対応のハードウェアウォレットであれば、資産をハードウェアウォレットで管理したままステーキングサービスを利用出来るので、そういったハッキングのリスクから逃れることが可能になっています。※ハードウェアウォレットによってはステーキングに対応していないものもある。
Ledger Nanoはステーキングに対応しているので、ハードウォレットで資産を管理しつつ、アプリ(Ledger Live)内で簡単にステーキングを行うことも可能になっています。



秘密鍵をオフラインで管理した上でステーキングサービスを利用出来るというのはかなりの強みだ。
「S Plus」と「X」の2種類ある
Ledger Nanoには「S Plus」と「X」の2種類あり、それぞれ価格や機能は一部異なります。
S Plus | X | |
---|---|---|
価格 | 12,499円 | 23,999円 |
対応デバイス | Android/Windows PC/Mac (※MacはUSBハブが必要) | iPhone/iPad/Android/Windows PC/Mac |
サイズ/重さ | 高さ62.39×幅17.40×厚み8.24/重さ21g | 高さ60×幅30×厚み6/重さ34g |
Bluetooth | ||
バッテリー | 約8時間 |
対応通貨やセキュリティ面などはどちらも同じなので、使用している端末が何なのかによってどちらを買うべきかは変わってきます。
「Ledger Nano S Plus」は価格が安い分、Bluetoothやバッテリーなどオプション機能はありません。
注意点としては、LedgerアプリはPCのみ対応、加えてコネクタはUSB-Cなので、iPhoneユーザーがS Plusを利用する場合はPCが必須になります。
PCに関しても、Macの場合はUSBハブ(変換アダプタ)が必要になるので、その点も注意が必要。
AndroidやWindows PCであればそのまま接続が可能です。
ちなみにバッテリーは持ち運びが便利になるくらいなので、外出先で必要になるケースが多いわけでなければ、そこまで必要な機能ではないかなと思います。
- Androidユーザー。
- Windows PC持ちのiPhoneユーザー。
- USBハブ持ち(または購入予定)のMac&iPhoneユーザー
- iPhoneユーザーでPCを持っていない。
- iPhoneユーザーでMac持ちだけどUSBハブは持っていないし買いたくない。




デメリット:「S Plus」はAppleユーザー向きじゃない
「Ledger Nano S Plus」は利用者が多く人気ですが、上記で説明している通りAppleユーザー向きではありません。
特にPCを持っていないiPhoneユーザーの場合は「S Plus」を買っても意味がないので注意が必要です。



PC持ちじゃないiPhoneユーザーは「X」、または他のハードウェアウォレットがお勧めだ。
基本的な使い方


「Ledger Nano」の基本的な使い方は以下の通り。
初期設定
- 専用アプリ(Ledger Live)をダウンロード。
- パスワード(PINコード)の設定。
- リカバリーフレーズ(シードフレーズ)の確認と保存。
まずはLedger公式が配信している専用アプリ「Ledger Live」をダウンロードします。
その後、アプリ内でPINコード(ログインパスワードのようなもの)を設定し、リカバリーフレーズ(復元/バックアップ用のパスワード)を確認&保存します。
リカバリーフレーズは写真やスクショなどのオンライン上の保存ではなく、紙に書くなどオフラインでの保存が鉄則です。



リカバリーフレーズをオンライン上に保存にして流出⇒ハッキングという被害は嫌というほど起きている。せっかくハードウェアウォレットまで買っているのだから、ここは絶対に徹底しておこう。
他のウォレットから仮想通貨やNFTを送る
初期設定が完了したら、現在仮想通貨やNFTを管理しているウォレット(メタマスクや取引所のウォレットなど)からLedger Nanoへ、Ledger Nanoで保管したい分を送ります。
この際、送信先のウォレットアドレスを間違えてしまうと二度と戻ってこなくなる可能性が高いので、十分に気をつけましょう。



最近はウォレットアドレスを間違えさせるようなフィッシング詐欺も流行っているので注意しよう。


利用する上でのポイントや注意点


Ledger自体は極力オンラインに繋がない
「Ledger Nano」の安全性はオフラインでの使用により高まります。
DEX(分散型取引所)などに直接接続せず、繋ぐ場合も決済用のホットウォレット(メタマスク)を経由するなどして、「Ledger Nano」自体のオンライン接続を最小限に保つことが推奨されます。



イメージとしては、レジャーはあくまで金庫として使い、金庫のお金が必要になったら財布(メタマスクなど)に移してから使うという感じだな。
中古品や非公式サイトでの購入はウィルスの危険があるので絶対にNG
中古品や非公式サイトでの「Ledger Nano」の購入は絶対に避けてください。
これらの製品にはウィルスが仕込まれている可能性があり、資産のセキュリティを危険に晒します。
必ず正規店で新品を購入しましょう。
また、自身のウォレットの売却もNGです。
これにより第三者があなたの秘密鍵にアクセスするリスクがあります。



今後、スマホやPC買取業者のように個人情報やセキュリティを保護した上で信用できるウォレット専用買取業者が出てくるかもしれないが、現状は個人でのウォレットの売買は非常にリスクが高いのでやめておいた方が良いだろう。
デバイスが壊れてしまったら
「Ledger Nano」が壊れてしまった場合はまずリカバリーフレーズ(シードフレーズ)を使って新しく購入したデバイスに資産を移しましょう。※ハードウェアウォレットが壊れてしまったとしても、ハードウォレット内で保管されている仮想通貨やNFTがなくなるわけではありません。(仮想通貨やNFTは厳密に言えばウォレット内に保管されているというわけではなく、ブロックチェーン上に存在している仮想通貨やNFTへのアクセス権である秘密鍵をウォレット内で保管しているため)
これにより、ハードウォレット内で保管されていた仮想通貨やNFTを新しいウォレットで復元し、管理/利用することが可能になります。



互換性のあるウォレットであれば他のウォレットで復元することも可能だが、レジャーは互換性がないので、壊れてしまった場合は新しくデバイスを買い直す必要がある。
紛失、または盗難されてしまった場合
「Ledger Nano」を外出先などで紛失してしまうと、最悪の場合仮想通貨やNFTが盗まれてしまう可能性があります。
まずは気づいた段階ですぐに新しいウォレットに秘密鍵をインポートし、資産を確認しましょう。
資産が残っていた場合はひとまず安心ですが、秘密鍵やリカバリーフレーズの情報が盗まれてしまっている可能性もゼロではありません。
そのため、一度他のウォレットに資産を移してデバイスの初期化(またはリカバリーフレーズの再設定)を行いましょう。



紛失や盗難に関しての詳しい対処法はLedger公式サイトで最新の情報を確認してくれ。
他のハードウェアウォレットと比較
![]() ![]() Ledger Nano S Plus | ![]() ![]() Ledger Nano X | ![]() ![]() TREZOR ビギナー | ![]() ![]() TREZOR Model T | ![]() ![]() CoolWallet S | ![]() ![]() CoolWallet Pro | |
---|---|---|---|---|---|---|
価格 | 12,499円 | 23,999円 | 14,800円 | 24,800円 | 99ドル | 149ドル |
対応デバイス | ・Android ・Windows PC ・Mac (※MacはUSBハブが必要) | ・iPhone/iPad ・Android ・Windows PC ・Mac | ・Android ・Windows PC ・Mac (※MacはUSBハブが必要) | ・iPhone/iPad ・Android ・Windows PC ・Mac (※iPhone/iPadはSDカードリーダーが必要) (※MacはUSBハブが必要) | ・iPhone/iPad ・Android | |
対応通貨/トークン | 5,500種類 | 1,500種類 ※ネム(NEM)やモナ(MONA)にも対応。 | 10,000種類 | 12,000種類 | ||
NFTの管理 | ||||||
Bluetooth | ※SDカード対応 | |||||
ステーキング | ||||||
バッテリー | 約8時間 | 1日2トランザクションで2週間持続 | ||||
日本語対応 | ||||||
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |



どのハードウォレットが良いかについては、セキュリティ面に関してはそこまで差はないので、対応通貨やデバイス、NFTの管理やステーキング機能が必要かどうかなどによる。



特に細かいこだわりがないのであれば、iPhoneユーザー以外は「Ledger Nano S Plus」、iPhoneユーザーは「Ledger Nano X」か「CoolWallet Pro」が使いやすいし、機能面でも充実しているのでお勧めだ。
まとめ
今回の内容で重要なポイントをまとめると以下の通り。
- Ledger Nanoは高額NFTや大量の仮想通貨を保管しておくのに最適。
- 2014年のリリースから一度も不正にハッキングされたことがなく安全性は◎。
- 完全日本語対応で国内人気No.1。
- 主要チェーンには全て対応&対応通貨/トークン5,500種類以上。
- ステーキング(仮想通貨を増やせる)サービスにも対応。
- 「S Plus」と「X」の2種類あり、「S Plus」はAppleユーザー向きじゃない。



何度も言うが、ハードウェアウォレットはあくまでハッキングのリスクを下げるものであって、フィッシング詐欺から守ってくれるものではないのでその点は注意だ。